Gianotti-Crosti(ジアノッティ)症候群
  Gianotti-Crosti(ジアノッティ)症候群

病因
主にウイルス感染症に伴って発症します。 1970年に患者からB型肝炎ウイルスが同定されたのが、原因発見の始まりです。 その後、さまざまなウイルスで同様の症状がでることがわかってきました。 現在では、EBウイルスによるものが最も頻度が高いとされていますが、その他のさまざまなウイルスでも同様の症状を発症することがわかってきました。
肝炎の場合は家族にB型肝炎の患者がいることが多く、家族内感染と考えられます。 (サイトメガロ、RS、HHV-6、ロタ、コクサッキー、ポックス、アデノなど様々なウイルス)
さらに、細菌感染症(溶連菌、マイコプラズマ、バルトネラ、ボレリア、抗酸菌など)やワクチン接種後に生じた例もあります。ワクチンでは初回のみ出現し、2回目以降は出現しないとされます。

症状
生後3カ月から15歳の間に発症します。1−3歳が多いとされます。
発疹は四肢の外側(伸側)、臀部、顔(特に頬)に左右対称性に生じます。2-3mm大の小丘疹で、皮膚色から紅色で充実性の隆起が多発します。また中には小水疱を混じる場合もあります。肘、膝の裏側(屈側)には発疹がないのが特徴です。乳幼児では、比較的大型の丘疹となり、時に融合します。痒みを伴うこともありますが、軽度です。 (写真1−4)
発熱、リンパ節腫脹などの全身症状を伴う時もありますが、一般的に軽度です。
およそ、1カ月で自然に消退します。

治療
原因に対する治療はありません。自然に治癒しますので、特別な治療は必要ありませんが、発疹が高度で痒みが強ければ、ステロイド外用剤、抗ヒスタミン剤内服を行います。

付記
伝染性単核症
EBウイルスでは、ジアノッティ症候群の他に伝染性単核症を生じます。
これは、小児から青年のEBウイルスの初感染で生じる病気で発熱、咽頭痛、リンパ節腫大さまざまな発疹(蕁麻疹、はしか様、しょうこう熱様、多形紅斑様発疹が体幹、上肢に好発)を生じることもあります。単核リンパ球が増加するためにこの病名がつけられました。同じウイルスで異なる症状を生じるのは、年齢による免疫応答の違いが関係していると考えられています。
伝染性単核症では、ABペニシリンをはじめ、各種の薬剤で過敏症状を呈することが多く注意が必要とされます。
特別な治療法はなく、合併症がなければ予後は良好ですが、まれに血球貪食性リンパ球症、中枢神経系合併症、肺炎、心筋炎、肝炎などを起こし重症になります。その際は大量のγグロブリン療法などが行われます。